2022年にパキスタンを襲った大規模な洪水は、2,000以上の医療施設を損壊し、パキスタンで暮らすアフガン難民などの周縁化された人々に深刻な影響を与えました。
IPPFパキスタン(R-FPAP)は、日本政府の支援の下、「バロチスタン州とカイバル・パクトゥンクワ(KP)州で洪水に被災し、さらに脆弱性を増しているアフガン難民とホストコミュニティの性と生殖の健康ニーズに応える」プロジェクトをパキスタンで実施しました。
IPPFパキスタンは、被災したアフガン女性や女児に対し、医療・啓発セッションの実施、出産キットの配布、女性が安心できる場所(WFS)を提供するなど、SRHに関する緊急ニーズに対応してきました。
これらの取り組みは、地域の人々の生活に大きな変化をもたらし、特に女性や女児のSRHサービスへのアクセス向上や健康問題の改善、若者のエンパワーメントなどに大きく貢献しました。
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プロジェクト利用者からの声
「私は15歳の若さで結婚し、いま26歳で6人の子どもがいます。5人の女の子と1人の男の子です。ひどい貧血を起こし、洪水の前に地元の保健センターで出産したのが最後です。医者に今後3〜5年は、出産間隔を空けるように言われたので、義母に相談したところ、『男の子が1人しかいないのに避妊をするのは宗教に反する』と否応なしに反対されました。義母がこのことを夫に言うと、私は夫にひどく叩かれました。
プロジェクトの啓発セッションで保健師に相談したところ、健康について教えてくれ、女性が安心できる場所を紹介してくれました。最初に私がカウンセリングを受け、叩かれて受けた傷を治療してもらいました。
その後、夫と義母もカウンセリングを受けた結果、夫と私は家族計画を実施することに同意し、私は3カ月の避妊注射を受けました。
半年後、私は元気になり、子どもの面倒をみたり、家事もできるようになりました。義母も家の状況に満足し、いまでは女性が安心できる場所でのサービスや、出産間隔を空けるための避妊を他の女性に勧めてくれるようになりました」
(女性が安心できる場所でのサービス利用者、ナディア)
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パキスタン