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IPPFパレスチナ事務局長が国会議員にガザの状況を報告来日

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IPPFパレスチナ事務局長が国会議員にガザの状況を報告来日

IPPFパレスチナ(PFPPA:パレスチナ家族計画・保護協会)のアマル・アワダッラー事務局長が来日し、2024年5月23日に衆議院議員会館で開催された国際人口問題議員懇談会(JPFP)で、ガザの現状を報告しました。

IPPFパレスチナ(PFPPA:パレスチナ家族計画・保護協会)のアマル・アワダッラー事務局長が来日し、2024年5月23日に衆議院議員会館で開催された国際人口問題議員懇談会(JPFP)で、ガザの現状を報告しました。

会合はJPFP事務局長の黄川田仁志衆議員議員の司会により進行。出席した国会議員からアワダッラー事務局長に質問が寄せられ、熱心な議論が行われました。

JPFP会長代理の逢沢一郎衆議院議員は

「状況は一刻の猶予もない。現地の人間の安全保障を守るためにも、現地の状況を聞きながら、できることを考えていきたい。」と述べました。

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国光あやの衆議院議員は

「73,000人の妊婦は非常に多い数だが、そのうち計画的な妊娠はどれくらいか?SGBV(性的およびジェンダーに基づく暴力)による妊娠なのか?また避妊状況、意図的に妊娠をコントロールしようとする動きはどうなっているか?」と質問。

アワダッラー事務局長は、「計画的かどうか、またSGBVによる妊娠かどうかを区別する統計は現在ありません。」と回答しました。

黄川田議員は、

「UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の施設の67%が機能していないとあるが、UNRWAの機能を回復するには何が必要か?資金があれば回復できるか?」と質問。

アワダッラー事務局長は、

「人々がラファへ移動した後、爆撃が続きました。停戦がなければ、UNRWAが機能することは不可能です。」と回答しました。

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さらにアワダッラー事務局長は、翌5月24日に「超党派人道外交議員連盟」の会合に出席しました。この議員連盟は、2023年10月8日のガザ情勢悪化以降、即時停戦と国際法の遵守を訴えてきた「超党派人間の安全保障外交の推進を考える勉強会」が発展し、2024年5月14日に議連として発足したばかりです。

議連代表の石破茂衆議院議員は、

「攻撃を止めて、必要な支援が届くようにすることが重要。日本が世界の先頭に立って今ガザ内で困っている人たちの支援をすることを示すためにも、支援がどこで止められているのか確認していきたい。」と発言。

同席の外務省やJICAの担当者も、対策を様々な角度から模索していくと述べました。

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アワダッラー事務局長は現在のガザの状況について、2つの議員連盟の会合を通じて、来場の議員に報告しました。

「爆撃が続く中で、電気、清潔な水、食料、医療品が手に入らず、避難所や医療施設等が破壊されています。人口の7割が国内避難民となり、多くの人が飢餓に苦しみ、子どもたちの3人に1人が栄養失調を起こしています。またリプロダクティブ・ジャスティス(性と生殖に関する社会正義)は繰り返し抑圧され、ストレスやショックによる流産が急激に増加し、安全に出産できる医療施設は現存していません。帝王切開は麻酔なしで行われ、未熟児に必要な保育器はありません。生理用品や避妊具(薬)のアクセスは途絶え、性感染症や尿路感染症の症例が増加していますが、医療処置はほとんど受けられません。そのような状況下でPFPPAのスタッフは、自宅を離れてもなお、シェルターや遠隔地でサービスを提供し続けています。」

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