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シリア
IPPF加盟協会はシリア地震の直後から被災者に寄り添い、リプロケアを提供しています
IPPFシリア(SFPA)は地震発生後、最初に被災地に到着した機関の一つとして、被災者のシェルターや宿泊施設への安全な避難を支援しました。
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| 06 April 2025
日本政府、50万米ドルのIPPF向け拠出を通じ、レバノンの母子保健およびリプロダクティブ・ヘルスを支援
2025年3月13日、レバノンで新たなプロジェクト「危機の影響を受けた人びと、国内避難民(IDP)、シリア難民、受け入れコミュニティにおける妊産婦およびリプロダクティブ・ヘルス関連の疾病と死亡の予防」が正式に開始されました。本プロジェクトは日本政府の支援を受けて、IPPFレバノン(SALMA)が実施するもので、危機の影響を受けた人びとに対する質の高いセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス(SRH)サービス提供を強化、維持することを目的としています。昨年の停戦後、レバノンでは多くの人に必要不可欠な妊産婦、新生児ケアやリプロダクティブ・ヘルスケアへのアクセスが依然として困難で、包括的SRHサービスへの需要が差し迫っています。特にベカー渓谷の国内避難民、シリア難民や地元の受け入れコミュニティは、臨床ケアだけでなく心理社会的支援、医療サービスや対象コミュニティへのアウトリーチを始めとした、多面的な介入を必要としています。このプロジェクトでは、SRH関連の疾病・死亡の予防と、ジェンダーに基づく暴力(GBV)のサバイバーケアの改善を目的とし、質の高い臨床ベースのSRHサービスを女性、若者、その他の周縁化された人びとに提供します。さらに、コミュニティへのアウトリーチや能力開発プログラムにより、SRHに関する意思決定に必要な情報を提供します。 主な活動は以下の通りです。臨床サービス:安全な出産、新生児ケアなど、妊産婦・新生児・小児保健に特化した質の高い、権利に基づく、クライアント中心のSRHケアを提供キットの配布:妊娠中および産後の女性に「ママと赤ちゃん」キット、必要な衛生用品を備えたディグニティ(女性支援)キット、衛生キットを配布コミュニティへのアウトリーチ:セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)、家族計画、GBV、HIVに関する啓発セッションや共同イベントの実施能力開発:包括的なSRHRサービスの提供や教材開発に関するピア・エデュケーターやサービス提供者の研修の実施 馬越正之 在レバノン日本国大使「危機の影響を受けたコミュニティに住む人びとが、質の高い母子保健およびリプロダクティブ・ヘルス・サービスに確実にアクセスできるようにすることは、人権と尊厳、ひいては人間の安全保障に関わる問題です。この取り組みは、レバノンの脆弱な状況にある人びとを支援する日本政府のコミットメントを再確認し、回復力のあるコミュニティを育むためにSRHが極めて重要であることを改めて強調するものです。」リナ・サブレ(Lina Sabre)IPPFレバノン事務局長「母親、子ども、家族の健康とウェルビーイングは、何よりも大切です。このプロジェクトを通じ、危機的状況にあっても命を救うサービスの提供と、啓発活動を行い、健康に関する適切な意思決定ができるようコミュニティをエンパワーします。」ファドア・バハッダ(Dr. Fadoua Bakhadda)IPPFアラブ世界地域事務局長「このプロジェクトはレバノンの女性にとって、変革のきっかけとなるでしょう。日本政府による支援のおかげで必要不可欠なSRHサービスの提供の継続が可能となり、妊婦や新生児の安全が確保されます。」 プロジェクト実施によって期待される成果は、以下のとおりです。28,000人の危機の影響を受けた人びとが必要不可欠なSRHサービスへのアクセスを得ます84,000件のSRHサービス介入が実施されます37,000人近くの人びとが包括的な啓発活動を通じて支援を受けます

| 20 March 2025
日本政府、40万米ドルのIPPF向け拠出を通じ、アフガニスタンの母子保健およびリプロダクティブ・ヘルスの新規プロジェクトを支援
2025年3月12日、アフガニスタンで新たなプロジェクト「危機の影響を受けた地域における周縁化された人びとの緊急ニーズに対応するための質の高いリプロダクティブ・ヘルスおよび母子保健サービスの提供」が開始されました。本プロジェクトは日本政府の支援を受け、IPPFアフガニスタン(AFGA)が実施するもので、危機の影響を受けた地域の脆弱な立場にある人びとの、必要不可欠なリプロダクティブ・ヘルス・サービスおよび母子保健サービスへのアクセス改善を目的としています。 自然災害、国内避難民、脆弱な医療制度などの継続的な問題を抱えるアフガニスタンでは、包括的なリプロダクティブ・ヘルス、母子保健サービスが緊急に必要とされています。本プロジェクトは、妊産婦、新生児ケアやリプロダクティブ・ヘルスケアサービスへのアクセスに関して、コミュニティが大きな障壁に直面しつづけているロガール州とパルワン州に的を絞ります。 このプロジェクトにより、安全な出産ケア、産前産後サービスや心理社会的支援サービス(PSS)を始めとした質の高いクリニックベースの医療サービスが提供されます。また、医療面にとどまらず、コミュニティへのアウトリーチと能力開発プログラムに重点を置き、リプロダクティブ・ヘルスの知識やリソースに基づく判断を下せるよう、情報提供を通じて人々をエンパワーします。 主な活動や期待される成果は以下の通りです。 ロガール州とパルワン州で21の保健センターを強化し、必要不可欠なリプロダクティブ・ヘルス・ケアおよび妊産婦ケアサービスを提供します。約12万件の保健サービスが地域住民に提供され、4万人以上がその恩恵を受けることになります。 2,500人以上の妊婦に産前産後ケアを含む、包括的なリプロダクティブ・ヘルス・母子保健サービスを提供し、健やかな妊娠期間と安全な出産を支援します。出産はファミリー・ヘルス・ハウス(FHH)で行うことができ、母子の健康と安全を確保します。 3万人以上の女性を対象とした乳がん・子宮頸がん検診、専門機関への紹介を行います。 カウンセリングやメンタルヘルスサービスを通じて心理社会的支援を行います。 リプロダクティブ・ヘルス・ライツおよび家族計画の意識を高めるため、コミュニティに働きかけ、教育セッションを行います。 リプロダクティブ・ヘルスケア、妊産婦ケア、その他の必要不可欠なサービスに関する現地の保健サービス提供者のスキルを養成し、提供されるケアの全体的な質を向上させます。 黒宮貴義 在アフガニスタン・イスラム共和国日本国大使館大使 「アフガニスタンでは、危機の影響を受けたコミュニティが、必要不可欠な母子保健サービスとリプロダクティブ・ヘルス・サービスへのアクセスを緊急に必要としています。このプロジェクトは、最も深刻な影響を受けた人びとを支援し、誰も取り残さないという日本の継続的な貢献を反映するものです」 アブドゥル・カユム・アゼミ(Abdul Qayum Azeemi)博士 IPPFアフガニスタン(AFGA) 「アフガニスタンの女性と子どもたちの健康は、常に私たちの活動の中心にあります。このプロジェクトは、命を救う母子保健およびリプロダクティブ・ヘルス・サービスを提供するだけでなく、危機の影響を最も受けた地域の医療インフラを強化することにもつながります。日本政府の支援のおかげで、最大の困難に直面している人びとに、健康な未来のために必要なケアへのアクセスを確実に提供していけることと思います」 ヴァレリー・ドゥルダン(Valerie Dourdin) IPPF人道支援部長 「アフガニスタンの女性と女児たちは、ここ何年間も必要不可欠な保健サービスへのアクセスで大きな障壁に直面してきました。いま、これまで以上に支援を強化することが必要です。このプロジェクトは、コミュニティが切実に必要としている保健サービス、命を救うケアを提供します」

| 03 October 2024
中近東地域の医療従事者に対する暴力の拡大に関する声明
もうこれ以上耐えることはできません。パレスチナの女性と女児に対する生殖に関わる暴力の横行と、ガザのIPPFリプロダクティブ・ヘルス関連施設への爆撃からほぼ1年が経とうとしていますが、今度はレバノンの医療従事者と診療所が攻撃を受け、被害を被っています。 「攻撃を受けたレバノンの医療従事者の70%は女性です。ガザでは、女性たちにリプロダクティブ・サービスを提供する施設が破壊されました。世界は今、レバノンで同じ戦争犯罪がくりかえされる場面を目にしています」 「IPPFは、米国、ドイツ、英国、その他すべての政府に対し、私たちの仲間である医療従事者たちを殺し、傷つけ、避難を強いる兵器の供給中止を要求し、民間人の殺戮の即刻停止を求めます。私たちは沈黙することなく、あらゆる暴力の証拠を収集し、人間性に対する犯罪について、声を上げ続けます」と、IPPFのアルバロ・ベルメホ事務局長は述べています。 イスラエルによるガザへの無差別攻撃は、女性のリプロダクティブ・ヘルスに壊滅的な状況をもたらしました。IPPFのヘルスセンター、病院や妊産婦保健センターへの攻撃によって、医療ケアへのアクセスが著しく制限されました。同じことは、スーダンでも起きています。診療所が破壊され、男性がIPPFの保健推進員たちに暴力を振るい、レイプが戦争の武器となっているのです。 パレスチナでは、産科暴力および生殖に関わる暴力が、イスラエルによる暴力の特徴とされています。レバノンでも、このような女性と女児に対する犯罪が増加する前に、IPPFは警鐘を鳴らします。 「スタッフは怯え、命からがら逃げています。医療従事者たちは怖くて電話も使えないため、チームとの連絡は限られています。私たちは同僚だけでなく、すべての女性と少女の身を案じています。レバノンにおける女性や子供、そしてすべての人間が単なる数として扱われ、人間としての本質が失われている状況です」と、IPPFレバノンSALAMAのリナ・サブラ事務局長は、述べています。 レバノンは、1990年に内戦が終結して以来、最悪の状況に陥っています。イスラエルとヒズボラの戦いがエスカレートし、ここ数日間で殺戮行為が増大しているのは、力を持つ国々が紛争の継続によって利益を享受しているからです。 IPPFは、産科暴力および生殖に関わる暴力行為は、人道に反する犯罪とされていることを、すべての紛争関係者に改めて訴えます。